【レビュー】スペインの「俗」と「美」-林祥太郎「ギターラ」




 

 

林祥太郎君の2ndアルバム「ギターラ Guitarra」、正式に発売されましたね。

実は先行発売時にもう入手していました。レビューしちゃいます!!

 

 

 

 

 

タイトルの意味


Guitarraはスペイン語でそのまんま「ギター」という意味。

あえてひねったタイトルを付けないところに、このアルバムへの自信、

いわゆるスペイン物のスタンダードへの挑戦意欲を感じます。

 

 

 

 

興味深い選曲


彼は

スペインの「俗」と「美」

と銘打って3月にこのCDの発売記念リサイタルを開催しましたが、

そのテーマを頭の片隅に置いて聴くと、より面白いと思います。

 

 

 

 

ガスイ、アルカス、R.S.デ・ラ・マーサ、F.タレガなどの、コンポーザーギタリストの作品では、

高度なテクニックと表現が融合し、まさに“ギターならでは”の強いインパクトを与えます。

 

思いっきりフラメンコテイスト、しかし特殊奏法とモダンなハーモニーが癖になる

ファリャの主題による幻想曲/F.ガスイ や、

林君が昔から愛奏している、古典的な変奏曲の

ムーア人の織物による幻想曲(ハバナのプント)/J.アルカス

は特に印象深いですね。

 

 

 

一方、I.アルベニス、F.M=トローバ、ルイス=ピポーの作品たち。

彼らはギターは弾かず、ピアノを使って作曲していました。

マジョルカ、レイェンダ(アストゥリアス)/I.アルベニス

ソナチネ/F.M=トローバ

歌と踊り第1番/ルイス=ピポー

これらの作品においてはより”クラシカル”に音色を使い分け、

ハーモニーの流れ、様式感を美しく描き出しています。

 

 

 

しかし、決して曖昧な表現にはしないところが好印象。

スペイン音楽らしい、エッジの効いたアクセントと、

こぶしの効いた歌いまわしで全曲が貫かれています。

 

 

 

の中にある美、そして美の中にある俗が、

コントラストを持ったまま音楽の中で共存している・・・そんな言葉が浮かんできました。

 

 

 

CD詳細情報(林君のHPに飛びます)はこちら。
https://shotaroh884.wixsite.com/shotarohayashi/discography
おすすめです!!

 

 

 

おわり




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伊藤 亘希(いとう こうき)

脱サラ系クラシックギタリスト、ドイツへ行く。

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