【レビュー】古典の真髄-益田展行「plays Sorフェルナンド・ソル作品集」




 

日本で入手したギターのCD2つ目。連続してレビューしちゃいます!

 

 

 

ワイマールの先輩


益田展行さんはドイツで学び、

ここフランツリスト・ワイマール音楽大学でも学んだ経歴のある

ギタリスト。

つまり、先輩です。時期はかぶっていないので個人的な接点はありませんが・・・

(師事していた教授も違います)

 

 

実はドイツ留学を決める前からファンで、

東京方面でコンサートをするときはよく足を運んでいました。

 

 

 

恥ずかしいけど2014年のツイートを発掘。(笑)

 

 

そんな益田さんの2ndアルバム、フェルナンド・ソルのソナタ集。

 

 

 

 

単一楽章ソナタ


前半2曲は単一楽章のソナタ。

定番中の定番のグラン・ソロ作品14 Grand Solo Op.14から始まります。

グラン・ソロとソナタ作品15-2ってけっこう対照的ですよね。

グラン・ソロはヴィルトゥオーゾ性重視で、

次々に華々しいフレーズが飛び出してきます。

「イタリア風序曲」って感じ。

 

 

 

それに対して2曲目のソナタ作品15-2 SonataOp.15-2

かなり、お手本のようなソナタ形式で書かれていて、可愛らしい曲。

モーツァルトのピアノソナタを彷彿とさせます。

しかし、グラン・ソロよりピアニスティックでやや弾きづらい場面も。

 

 

 

この2曲のキャラクターを益田さんは見事に弾き分けているように感じました。

個人的には作品15-2が古典の醍醐味が凝縮されているようで好きです。

昔弾いたけどまた弾こうかな。曲解説記事も書きたい。

 

 

 

 

 

大規模なソナタ


後半のグランド・ソナタ作品22 Grand Sonata Op.22

第2グランド・ソナタ作品25 Second Grand Sonata Op.25は

両方とも4楽章構成の大規模な作品。

(作品22と作品25も、楽章構成という点でコントラストを成していますね)

これだけの規模になると、どうしても冗長になってしまいがち。

 

 

 

しかし益田さんはさすが、古典らしい明快な表現と安定したパルスで、

聞き手に「納得」させる演奏をしています。

しかもスラーがどの音も美しいのがうらやましい・・・!(特にOp.25の3楽章とか)

 

 

 

こういう多楽章制のソナタの場合、

作品22の第2楽章Adagio、作品25の第1楽章Andante Largoなど、

逆に緩徐楽章の方が相当な集中力が要ると思います(個人的には)。

これだけの緊張感、説得力を持って演奏できる奏者はなかなかいないのでは。

 

 

 

 

もっと弾かれるべき


グラン・ソロはともかく、

それ以外のギターソナタはあまり演奏される機会は少ないように感じます。

グラン・ソロも定番すぎて、避けられているような・・・笑

なので、

改めてこれらのソナタの魅力を再提示しているこのCDの存在は大きいと思います。

 

 

 

古典は名盤が少ないと感じている私ですが、

益田さんこのCDは本当に自信をもってお勧めできます。

ギターを弾く方は、

ぜひこのCDを聞いて、ソルのソナタに挑戦してみてはいかがでしょうか。

 

タワレコで冒頭だけ試聴できます。

https://tower.jp/item/4816524/Plays-Sor-%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%AB%E3%83%8A%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%BB%E3%82%BD%E3%83%AB%E4%BD%9C%E5%93%81%E9%9B%86

(宣伝動画とかもっと作ったらいいのに・・・)

 

 

 

おわり

 




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伊藤 亘希(いとう こうき)

脱サラ系クラシックギタリスト、ドイツへ行く。

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