関西の台風被害に続いて北海道の地震・・・
被害に遭われた方々、心からお見舞い申し上げます。
祖父母の家が札幌の近くだったので、
北海道には特別な思い入れがあります。
心苦しいですが、今できることを頑張っていこうと思います。
さて最近こんな本を読む機会がありましたので、思ったことを書こうと思います。
(Tさん、ありがとうございます。)
現代経済学 瀧澤弘和 著
私は経済学を専攻したわけではないので、
なかなか読み進めるのは大変でした。
ナッシュ均衡?聞いたことあるけどなんだっけ・・・ってくらいの知識です。
本書では、ゲーム理論、
マクロ経済学、行動経済学、実験経済学などの
古典から現在までの経済学の潮流を、
ノーベル経済学賞受賞者の功績などを軸に解説されています。
そして終章ではこれからの経済学の進むべき道について書かれています。
アダム・スミスによって経済学の原型が作られて以来、
人間社会の経済活動をどう説明できるのか、ということを
モデルから立証する、ということが、20世紀の経済学の当面の目標でした。
しかし、
現実社会では様々な人間の行動によって、
理論モデルからは説明できない現象が現れます。
そこには「自然科学的」なアプローチは有効なのか?ということが
終章で論じられています。
これからの経済学は、
広く「人間」を研究する分野として、
心理学、認知科学、歴史など様々な分野と共に、
学際的研究が続けられていく。
経済学って思っていたよりずっと、
ダイナミックに変化してきた分野だったのだと知りました。
私は前の大学では理工系で、
半導体物性に関する研究室に所属していたのですが、
物理系、工学系とは根本的にアプローチが違うということが興味深いです。
本書は、経済学部の学部生はもちろん、
別な専攻の大学生にも為になるのではないでしょうか。
「他分野のアプローチ手法を学ぶ」ということは、
凝り固まった視点を転換するのに役立ちます。
哲学、歴史についても踏み込んでいるので、その辺もうちょっと勉強したい・・・
おわり
伊藤 亘希(いとう こうき)
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